【平成17年・山岳10大ニュース】

@知床が世界自然遺産に(7/14)

第29回世界遺産委員会は南アフリカ・ダーバンの国際会議場で、世界自然遺産の知床(斜里町、羅臼町)など自然遺産7件、文化遺産17件の計24件の登録などを正式決議。知床は、国内の世界自然遺産としては白神山地(秋田、青森両県)、屋久島(鹿児島県)に次いで3番目で、登録面積は、沿岸から3キロ以内の海域を含め約71000ヘクタール。知床連山最高峰は羅臼岳。

A道内自治体に捜索費用請求の動き広がる
山菜採りや登山などで遭難して救助された人に、捜索・救助費用の一部を請求する動きが、道内自治体で広がる。4町が制度化、3町村が請求方針。道内自治体で救助費用請求を最初に始めたのは1974年の雨竜町。増毛町が82年に続き、大野町が03年4月、今金町が04年6月に制度化。増毛町は15件の遭難で計約290万円を請求。

B甘露泉水ハイキングコース整備
利尻山登山道等維持管理連絡協議会は利尻富士温泉付近から名水百選の「甘露泉水」に至る利尻山旧登山道1.5キロを「甘露泉水ハイキングコース」として整備。甘露泉水は利尻山3合目にあり、市街地からは現道、旧道の両方から行けることになる。利尻富士温泉からは上りで約一時間の距離。この地点から利尻山山頂方向のほか、ポン山・姫沼ハイキングコースにも行ける。

C単独自衛官、8日ぶりに救助(10/17)
大雪山系旭岳に登山し、10/9から行方不明になっていた帯広市の自衛官(42)は10/17、天人峡温泉に近い山中で、捜索中の自衛隊ヘリが入山から8日ぶりに発見。

D登山中に相次いで死亡
4/10北桧山町のメップ岳で函館市の公務員(33)が下山途中にがけから転落死。同行していた函館市の大学院生(28)はひざに軽い凍傷。4/12鷲別岳登山に向かった室蘭市天神町の男性(68)が頂上付近から滑落死。また、8/6大平山の標高900m地点で札幌市の会社員(57)が、登山道から急斜面に転落し頭を強く打ち死亡。10/26には斜里岳中腹の沢で滑落死。死因は脳挫傷。

E道内初の国直轄方式の登山道整備

環境省西北海道地区自然保護事務所は大雪山国立公園の登山道「愛山渓姿見池線」(10キロ)のうち、当麻乗越−沼ノ平(大池)間2.4キロを本格整備、修復。国立公園内の施設整備は本年度から自治体への補助金が廃止され、環境省が直接実施する方式に改められており、国直轄方式の登山道整備としては道内初。

F新日本百名山選定の岩崎氏踏破開始
登山家岩崎元郎さんが選んだ「新・日本百名山」の踏破を始めた。選ばれた道内の7山は藻岩山、恵山、礼文岳、大雪山、利尻山、雌阿寒岳、羊蹄山。

Gヒサゴ沼利用実態調査まとまる(1/6)
大雪山系の縦走路にあるヒサゴ沼避難小屋と野営地の利用実態調査がまとまった。利用者のうち3分の2を道外の登山者が占めた。年代別では中高年の登山ブームを反映して50代前後が目立つ。利用のピークは、7月が1300人と多く、なかでも「海の日」前の連休3日間は、374人に上った。朝はトイレに行列ができ、指定場所からはみ出してテントを張っていた登山者も。


H藻岩山の日(5/31)
標高531mにちなんで5/31を「藻岩山の日」と名付けた記念イベントが初めて行われた。無料開放された「もいわ山ロープウェイ」には約6000人が乗車。ごみ拾いをしながら登山道を歩く「クリーンハイキング」も行われた。

Iラムサール登録、雨竜沼湿原(11/8)
雨竜沼湿原がラムサール条約に登録。山岳湿原が登録されるのは初めて。
暑寒別岳や南暑寒別岳には多くの登山者が訪れる。

【その他、気になったニュース】
・3/20恵庭岳の北側斜面で登別市の会社員(57)が雪崩に巻き込まれ、右腕骨折などの重傷。

5/5利尻山西側の8合目付近で、登山中に沢に滑落した札幌市の無職(66)は左足首骨折など重傷。
・5/22
大雪山系烏帽子岳の山頂付近で登山中に滑落した札幌市の会社員が落雷を受けて、顔や足などにやけどやけが。

6/19虻田町の門馬利美さん(74)が羊蹄山への登頂200回を達成。

・7/16
浦河町野深の林道で、東京都の無職(63)の乗用車が約4m下の小川に転落。丸山さんは首の骨を折り、く死亡。ペテガリ岳登山に行く途中。
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