【平成25年・山岳10大ニュース】※順序不同

◆上ホロカメットク山遭難
11/24十勝岳連峰の上ホロカメットク山で再び11月に死亡者が出る遭難事故があった。亡くなった西川さん(59)は30年以上の登山歴があり昨年も同じ時期に十勝岳連峰を登山している。山頂付近で吹雪に遭ったことが悲劇につながった。上ホロカメットク山では2007年には雪崩で4人が死亡、昨年3月にも2人が遭難し1人が死亡している。

◆天塩岳でスノーモービル遭難
2/18天塩岳にスノーモービルで入山し男性3人が行方不明になっていた遭難事故。3人のうち2人は命に別条はないが旭川市の内装業・大西さん(59)は搬送先の病院で死亡。2/17仲間計6人でスノーモービルに乗り入山。2人は先に下山したが残る4人のうち旭川市・会社役員茂田さん(64)がスノーモービルごと滑落、3人は現場周辺を探しているうちに日暮れになり迷った。茂田さんは17日深夜に自力下山し無事。3人は携行していたスコップで雪洞を掘りビバークしたが、いつの間にか大西さんの姿が見えなくなったという。道立公園で自然公園法に基づくスノーモービル進入の規制区域ではないが国有林内のため入山の際は事前の申請が必要だ。

◆富良野岳で雪崩、外国人死亡
3/28富良野岳で雪崩に巻き込まれ意識不明の重体になっていた外国語指導助手ウエイミラー・エリックさん(43)が腹腔内出血のため死亡した。

◆三角山一途に8千回登頂
札幌市の三角山(311m)に付近に住む西区の小出さん(86)と相沢さん(87)が80歳を超えるいまも8千回を超える登山を続けている。2人は脳梗塞などの病気やけがに見舞われながらも三角山登山をやめなかった。登山を始めて20数年、気負うことなく山頂を目指している。

◆室蘭岳一途に4千回登頂
10/8室蘭市の元会社員・板谷さん(75)が室蘭岳で登頂4千回を達成。2000年から14年かけての快挙。年間に最多で348回登ることも。年間約300回のペースで登頂を重ね2003年3月に千回、2006年5月に2千回、2010年2月に3千回を達成。4千回は今年9/18に記録。

今年もトムラウシで死者
9/19トムラウシ山(2141m)の頂上付近の山道で心肺停止状態の男性を発見。広島県の登山者(61)。

◆日高山脈地名4カ所訂正

1/31日高山脈源流の札内川上流域で地図上地名4カ所が誤り国土地理院は地名修正。うち3カ所は沢の名前と位置が入れ替わる大きな手直し。北大山岳部OB「北大山の会」の指摘を受けた中札内村が訂正申請。2万5千分の1地形図は札内岳と札内川上流の2枚。地図上にある札内川がキネンベツ沢、十の沢川が札内川、無表記の沢が十ノ沢、ピラトミ山がピラトコミ山にそれぞれ修正。札内川本流を意味する札内川が札内岳南東面の沢から南西面の沢に入替わる。

◆野塚岳で遭難、依然として手がかりなし
5/25広尾町の野塚岳(1353m)で3/31登山中の芽室町商工会会長・武藤さん(67)が行方不明になった遭難事故で道警山岳救助隊は捜索を再開したが手がかりは得られなかった。(現在不明)

◆遊楽部岳2人遭難
5/26せたな町の遊楽部岳(1277m)に入山し下山できなくなっていた函館市北浜町・大学職員西川さん(28)は捜索中の防災ヘリに救助。同行の函館市大手町、会社員・宮本さん(25)も同日自力で下山。2人に大きなけがはないが衰弱。

◆ヒグマ保護管理計画、来年度道内全域に拡大
11/26道はこれまで渡島半島のみを対象としてきた「ヒグマ保護管理計画」を来年度から道内全域に拡大、五つに分けた地域ごとに適正な生息数と捕獲の上限数を定めることを決めた。市街地への出没などが問題になる中、捕獲数を定めることで人身事故や農業被害を防止するともに、駆除の行き過ぎを防ぐ。道は2000年、クマの生息密度が高いとされる渡島半島を対象に保護管理計画を策定した。ただ近年は道内各地で、市街地への出没や、山菜採りなどで山に入った人がクマに襲われる事故が相次いでいることを受け、全道を対象とした計画が必要と判断。計画の期間は来年度から3年間。地域は、渡島半島、積丹・恵庭、天塩・増毛、道東・宗谷、日高・夕張の五つに分けた。

【その他、気になったニュース】
◆三浦雄一郎さんエベレストへの登頂
5/23札幌市在住の三浦雄一郎さん(81)が史上最高齢記録となる80歳で世界最高峰エベレストへの登頂を果たす。

◆恵庭岳で滑落死亡
11/3恵庭岳(1320m)の標高500m付近の沢に札幌市厚別区・介護士菅沼さん(54)が倒れているのを発見。死因は脳挫傷で滑落事故。恵庭岳に1人で登山に出かけ知人に「道に迷った」と電話した後に連絡が取れなくなり道警などが捜索していた。

◆ニセコ積丹小樽海岸国定公園50周年

7/24ニセコ積丹小樽海岸国定公園が指定から50周年を迎えた。海岸線と山岳地帯に広がる自然公園。ニセコ山系はスキーや登山、温泉など数多くの観光資源を抱え多くの観光客を引き寄せる。

◆イザベラ・バードの道
明治期の英国人女性旅行家イザベラ・バードが歩いた道をたどるフットパスツアーが平取、日高町などで開かれた。参加者は約10キロの道のりを、5時間半かけて歩いた。

◆天塩岳の廃道予定登山道「渚滑川コース
天塩岳(1558m)。滝上側からの登山道「渚滑川コース」は10年ほど前から草刈りなどの整備が行われておらず廃道になる予定。絶景とされるコースだけに惜しむ登山愛好家も多い。

◆増毛山道体験トレッキングにショートコース新設
江戸時代末期に開通した交易路「増毛山道」の復元ルートを歩く体験トレッキングで初心者などでも短時間でトレッキングを楽しめるショートコースを新設。

◆野塚岳落石3人重軽傷
7/1道山岳連が野塚岳(1353メートル)で沢登り研修中に落石で負傷。2人は首や腰などの骨を折る重傷だが命に別条はなかった。

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